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4回裏・・・草野球に多い怪我(2)



4回裏・・・草野球に多い怪我(2)

プロ野球はキャンプインしましたね。 いよいよ野球シーズン到来です。 もうちょっと温かくなるのを楽しみに待ちましょう!!

今回は「肩・肘の痛み」についてです。 何百球もの投げこみ・・・朝から夜までの練習・・・ 特に学生の時から野球をされている方は 肩・肘の痛みの経験は少なからずあると思います。

痛い状態で無理にごまかしながらやり続けしまうと なかなか治らないのが肩、肘の痛みのやっかいなところです。


肩の痛み「野球肩」とは野球の投球動作によって起こる肩の障害の総称です。 投球動作は三角筋、上腕二頭筋の炎症やインナーマッスルの損傷を起こしやすい・・・ 「どの時に痛いのか?」、「どこが痛いのか?」をチェックしていくことが必要です。




腕を外に捻じりながら上げていくため(外旋・外転)、肩関節の奥の筋肉(インナーマッスル)と上腕の筋肉によって引き伸ばされ負担がかかり痛みが起こることが多い。 投球動作で腕を上げていくために重要な筋肉の「インナーマッスル」。 その1つである「棘上筋(キョクジョウキン)」が肩の関節に付着するため棘上筋が炎症を起こしている場合は肩の「上」、「奥の方」が痛いと訴える方が多い。 また三角筋の前側、上腕二頭筋の付け根の部分が引っ張られるため、肩の前側を痛めることがあります。 同じ肩の前側の痛みの場合でも後側の筋肉(三角筋の後側、棘下筋、小円筋)の張りが強くなり前側の痛みの原因になっていることもあるため注意が必要です。





投げ始めで上げきった腕を「加速」させボールを手放し 腕の動きを止めるまでの動作は広背筋、大胸筋、 大円筋などの大きく力の強い筋肉が働きます。 投げ始めの時に外に捻じって上げた腕(外転・外旋)を 今度は逆に内側に捻じりながら(内旋)振りおろしてきます。 三角筋の真ん中、後側、インナーマッスル(棘上筋・棘下筋・小円筋、肩甲下筋)は縮んだ状態であったものが内側に捻じられることによって急に引き伸ばされます。 この動作で肩の関節の中で「ぶつかる」、「引っかかる」感じがして痛みがある場合はインピンジメント症候群の可能性があります。 また肩甲骨の周りの筋肉の張りが原因で肩の痛みを引き起こしていることもあります。





投げる途中で加速してきた腕を後側の筋肉(上腕三頭筋)とインナーマッスルである棘下筋、小円筋が収縮し「急激にブレーキ」をかけることにより前方へ腕が振り出されボールが指から放れていきます。 投げ終わりの際に重要な役割を果たす筋肉はインナーマッスルの棘下筋、小円筋です。 投げ始め→投げる途中まで腕を加速させてきた広背筋、大胸筋、大円筋は大きな筋肉ですが棘下筋、小円筋は肩の後側にある小さい筋肉です。 大きな筋肉で加速してきた腕を小さな筋肉で急激なブレーキをかけるため肩の後側、肩甲骨の周辺の筋肉が痛くなることが多く見られます。


肘の痛み

投球動作における肘の痛みの総称が「野球肘」。 肩と同じように「どこが痛いのか?」によって変わってきます。 上腕、前腕の筋肉の張りが原因での肘の痛みが多いですがその筋肉の張りが強い状態でプレーを続けてしまうと肘関節の周囲の痛みにつながりやすい・・・





上の「投げる途中」のイラストをみてみましょう。 肩と肘が内側に捻じられながら腕が前に振り出されるため、 投げる途中でかかる肘の内側の靭帯(内側側副靭帯)へかかるストレスは大きい・・・ 場合によっては部分断裂を起こし靭帯が緩んだ状態になってしまうこともあります。 肘の「内側の骨が痛い」、「骨の少し下側が押すと痛い」場合などは要注意です。




肘の「関節ねずみ」と言われるものは繰り返しの投球動作により上腕の外側の骨先の軟骨がはがれてしまったものです。 はがれた軟骨が「ひっかかり」肘の外側の痛みが出てくることがあります。 はがれてしまった軟骨(ねずみ)が関節の中に入り込み 肘がロックされ常に曲がった状態になり完全に伸ばしにくくなります。(離断性骨軟骨炎)





肘を曲げると出っ張る骨の部分を「肘頭」と言います。 上腕の後側の筋肉(上腕三頭筋)が肘の後側に着くため 上腕三頭筋の疲労、張りが原因の肘の後側の痛みは多くみられます。 肘頭周囲に骨の出っ張りが出来て神経が圧迫されることもあり 「握力が落ちる」、「指がしびれる」、「肘が伸ばしにくい」などの症状が出ます。



今回取り上げた肩と肘の痛みに関してはひどくなった時の症状です。 関節の痛みがひどくなる前に「筋肉が張る」と言ったサインが必ずあります。

投球時のみ痛みですぐに症状がなくなるので軽く見られがち・・・ そのサインが出た時に練習量を減らし「ストレッチ」、「マッサージ」でケアをして しっかりと対応していけば問題ないことが多いです。

野球のサインだけではなく 「体のサイン」の見過ごしにも注意していきましょう。

楽しく草野球をするため・・・!!


 

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